介護福祉士Yuの体験記

介護士の体験談や考え事、転職方法などをつづっています

介護福祉士になるには、何をすればよいか?

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介護職に就いた人が最初に資格が介護福祉士です。本記事では介護福祉士とはどのような資格なのか、どうすれば資格を取得できるのか、簡単にご紹介します。

 

介護福祉士とは

介護職員初任者研修を修了した多くが目指す介護職の国家資格です。仕事内容としては、介護利用者の身体介護、生活支援、相談等と、介護職と大きく変わるわけではありません。

ただ、多くの施設では介護福祉士の資格を持っていることが、リーダーになるための条件である場合がほとんどです。他にも介護ヘルパーさんの指導をするようになったり、介護計画の作成を行ったりといったことに関わるようになるかもしれません。

基本的には介護職員初任者研修修了者と同じ現場で同様の仕事をしますが、業務内容にも視点の持ち方にも広がりが求められるようになります。社会福祉施設、在宅介護の現場、有料老人ホーム、さまざまな現場で介護福祉士は求められています。

介護福祉士になるとお給料が上がる!

さらに介護福祉士を目指す人が理由として挙げるのがお給料の違いです。実際には施設によりけりでもありますし、資格の有無にかかわらずその人自身の能力や貢献度が大きいかとは思います。

一般的な年収額について

平成24年度の厚労省の発表によると、福祉施設で働く介護職員の平均年収は38.3歳で約310万円となっています。ただ、これがたいていの施設では介護福祉士の資格があることで、資格手当が月に3,000円~10,000円くらいつきます。ですから320万円~400万円くらいが一般的な介護福祉士の年収なのではないでしょうか。

思ったより少ないと思われた方もいるでしょう。ただ、ここからさらに基本給に反映されることも少なくないようです。決して一気に増えるというわけではありませんが、それでも決してお給料が高くはない介護の仕事においては、非常に助かる昇給になるはずです。この点も多くの人が資格取得を目指す理由でしょう。

転職しやすくなる

資格があることによるもう1つのメリットは、転職しやすくなることでしょう。介護施設は同じ施設の種類であっても本当にさまざまです。トップの哲学によっても、一緒に働く人によっても、やりがいや楽しさはがらっと変わります。そのせいもあってか、介護職では転職することが珍しくありません。

慢性的な人手不足といった理由もあり、入職して合わないと思ったら、数か月で次を探す人も少なくないというのが実際のところです。もちろん、ただ何となくで職場を移ることは決していいことではありません。ただ、様々な事情で転職を余儀なくされることもあります。そうした時に介護福祉士の資格は非常に高い効果を発揮します。

 

介護福祉士になるための流れ

介護福祉士になるためには、いくつかの条件をクリアする必要があります。

  • 3年以上の実務経験
  • 実務者研修の受講
  • 筆記試験での合格点

3年以上の実務経験と研修の必要性

介護福祉士の受験資格を得るためには、介護職員初任者研修を修了した後に介護施設等で3年以上の実務経験が必要です。さらに、受験前には「実務者研修」を受けなければなりません。後述しますが、福祉系高校や福祉系専門学校などを卒業した人はこの実務者研修は必要ありません。

この実務者研修の時間数は450時間ですが、初任者研修を修了している人は320時間となり、130時間の研修が免除されます。期間にしてだいたい6か月、受講費用はおおよそ15万円前後となります。

ちなみに過去に取得した資格も、免除の対象になります。ホームヘルパー3級を取得していたら30時間、2級だと130時間、1級だと355時間、介護職員基礎研修だと400時間が免除されます。

筆記試験での合格点、国家試験は年に1回

上記の実務経験と研修を終えたら、試験を受けることができます。介護福祉士の国家試験は出題範囲が非常に広く、決して簡単な内容ではありません。
資格勉強は専門学校などでも受講できますが、通信教育でも学ぶ人もいれば、書店で参考書を買って勉強する人もいたりと様々です。

この試験に合格し登録すると介護福祉士を名乗ることができるようになります。ちなみに、介護福祉士の登録料は、合計13,000円程度です。意外と高いです。。。

上記が介護福祉士になるための、ほとんどの人の流れだと思います。

実務経験3年なくても介護福祉士にはなれる

ただ、実は他に2つのルートがあります。ひとつは福祉系高校に通っていた方です。これらの方はその内容によて、実務経験が3年以上なくとも、資格を取得することができます。もう1つは介護福祉士の養成施設に通っていた場合です。この場合も不法はさまざまですが、3年の実務経験なしで資格を取得することができます。

合格率や合格者数

合格者は毎回7~9万人程度。合格率はおおよそ5割から6割といったところです。女性の合格者数が約7割程度ですが、男性の数も年々増えつつあります。年齢別では30~40代半数近いですが、若い人や50代の合格者数も増えています。

 

 

以上、介護福祉士の基本情報となるための流れでした。

お読みいただきありがとうございました。

要介護って何?施設を利用する人たち

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介護職をはじめる際に、まず知っておきたいのが利用者のこと、その利用者の支援の必要な度合いを示すのが要介護という言葉です。65歳以上で介護が必要だと行政に判断されると、要介護認定者となります。(介護予防が必要だと認定された場合には要支援認定者となります)

 

要介護認定-7つの段階

要介護(要支援)者は大きく7つの段階に分かれています。各段階とそれぞれの状況については下記のようになっています。

要支援1

身の回りのことはほぼ自分でできますが、将来を考えると支援が必要な方です。生活機能の一部に若干ですが低下が認められます。何もしない場合にはさらに機能が低下することが予想されますので、介護予防サービスを提供することで改善を目指します。

要支援2

身の回りのことはほぼ自分でできますが、いくつかについては明確に手助けが必要な方です。身体機能の一部に低下が認められ、介護予防サービスを提供しないと、将来的にさらに機能低下することが予想される状態です。

 

以上が、要支援です。言葉のとおり、まだ介護が必要ではないけれど、支援が必要だという段階です。

言葉の定義で考えるのは難しいですが、背筋はまだまっすぐで、高齢ではあるけれど自分たちで生活している高齢者の方々をイメージしていただくとよいかと思います。要支援1~2や要介護1~2くらいまでは自宅で暮らすことができるレベルです。

要支援の方が受けるサービス

上記のように、要支援の方は予防的な措置は必要ですが、基本的には自宅で生活できる方々です。要支援の方のための介護保険のサービスとしては、たとえば下記のようなものがあります。

  • 入浴が少々不安なので、その点だけ自宅にヘルパーさんに来てもらって助けてもらう
  • 多少筋力が衰えてきたので、将来的に機能を下げないようにリハビリを行う
  • 自分でつくる料理だと栄養バランスが不安なので、食事の栄養管理をしてもらう
  • 体調の維持が不安なので、定期的にお医者さんと看護師さんに訪問してもらう
  • 家にずっといると機能低下が予想されるため、昼間は施設に通ってリハビリ等を行う

ここからは「介護」が必要な方です。

要介護1

身の回りの生活において、一部見守りや手助けをしないと不安かを感じる段階の方々です。筋力面での衰えが生じ始めており、立ち上がり・歩行、また入浴時などでで支えが必要になります。

要介護2

身の回りの生活において、全般的に見守りや手助けが必要な方々です。明らかに筋力面が衰えており、立ち上がり・歩行等で支えが必要になります。立ち上がり・歩行、入浴時だけではなく、排泄や食事でも見守りや手助けが必要になりはじめます。

要介護3

自力での立ち上がりが難しくなる段階です。よって、生活全般で見守りや手助けが必要な方々です。筋力が不足しているだけではなく、自由に体を動かすことが難しくなっており、着替えなどにも助けが必要になります。

要介護4

生活全般を営む機能が低下しており、日常的な動作すべて介助が必要になります。

要介護5

生活全般を営む機能が著しく低下しており、日常的な動作すべてで全面的な介助が必要です。人によっては寝たきりの場合もあり、助けなしでは日常生活を送れない段階です。

 

要介護の方が受けるサービス

要支援とは異なり、既に介護を必要としている状態です。よって、要介護の方が受ける
サービスはそれに適したものとなります。

  • 入浴についてはほぼ完全に手助けをしてもらう
  • 既に身体機能の低下が見られるかが、できる限りの向上を目指してリハビリを行う
  • デイケアやデイサービスを利用して、短期間で集中的にリハビリや機能訓練を行う
  • 介護施設等に入所して、定期的に機能訓練や介護を受ける

 

サービス提供の仕方が変わる

以上が、大まかですが要介護についてです。サービス提供者として考えたいのは、
各段階で必要としていることが異なることです。要支援の人を過剰に手伝ってしまうと、人によってはプライドが傷つけられたと感じたり、その人の機能回復を妨げてしまうことがあります。

逆に本当は介護が必要な人に、大丈夫だろうと十分な介護をしない場合には、事故や機能低下の原因となってしまう可能性があります。ですから、目の前の人が要介護のどの段階にいて、どういったサービスが適切なのかということを、介護職員としてはしっかりと考えることが大切だと言えるでしょう。

 

どういった介護施設で働きたいかを考える

また、上述してきたように、要介護の段階によって必要となるサービスは変わります。
自分が働く立場だとしたら、誰にどのようなサービスをしたいのか、その点も考えておくほうがよいかもしれません。

たとえば、要支援の方の機能回復を専門的にやりたいとか、既に体が不自由な方を自分が助けたいとか、そういった希望を整理しておくことで、働き始めた後も納得のできる仕事ができるはずです。逆にここが不明瞭だと、働き始めた後にこんなはずじゃなかったと感じてしまう可能性もあります。

手間も時間もかかりますが、事前に自分の気持ちと向き合っておくことが大切です。

 

 

以上、要介護の段階とそれぞれで必要なサービスについて紹介しました。

お読みいただき、ありがとうございました。

介護職の魅力とやりがい

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これまでの記事でも説明してきたように、介護職は大変な仕事でありながら、お給料は今のところ決して高くはありません。その一方で、今後ますます少子高齢化が進むことで介護職の需要は増え、働き手も増えていくことになるはずです。

これからも、忙しいのにもかかわらず、金銭面などの待遇が決してよくないという状況は続く可能性があります。そうした時、介護の仕事に限ったことではなく、人が働くには何かしらの喜びや感動、その仕事をしたいと思える魅力ややりがいを必要とするものです。介護という仕事にはいったいどのような魅力ややりがいがあるのでしょうか?

 

4つのやりがい

介護職のやりがいと言ったって、実際のところは人それぞれでなかなか決められるものではないかと思います。本記事ではよく聞かれる代表的な4つの項目を例として取り上げます。それではさっそく紹介していきます。

1.ありがとうと言ってもらえることが嬉しい

皆さんは最近誰にありがとうと言ってもらえたでしょうか?ごく当たり前の感謝の言葉のはずが、振り返ってみると、最近言われた記憶がないなという人もいるかと思います。

介護の仕事のやりがいの1つでよく言われるのが、このありがとうと声をかえてもらえることです。そんなことがやりがい?と思われるかもしれませんが、心からありがとうと言ってもらえることの嬉しさというのはかけがえのないものです。

2.ともに闘える仲間が見つかる

もう1つ、仲間が見つかるというのが介護職の魅力かもしれません。特に施設介護であれば、職場は1つ。労働時間中はずっとその施設内にいるわけです。その日やるべきことを、その場の職員みんなで協力して行うわけですから、否が応でもチームワークが必要で、必然的に醸成されます。

介護の仕事にはチームワークが必要

他社との深いコミュニケーション抜きでは完遂できないのが介護職の仕事なのです。その中では時に相手に本気で怒ったり、逆に上司からも本気で叱られたりといったこともあるでしょう。なかにはそれが逆に辛いとか嫌だとか言った場合もあるかもしれませんが、そうした経験を乗り越えることができたとき、他の職員とは戦友といえるほどの関係が築ける場合もあるはずです。こうした本気ともに働いた仲間ができるというのは、介護職の1つかもしれません。

もちろん、他の仕事でもそういった関係性を結べることはあると思います。ただ、介護職の場合には扱う対象が人です。しかも、高齢になった方の食事や入浴、はては排泄まで、きれいごとではすまないところの支援をするわけです。そこには建前やポーカーフェイスではいられない大変さがあるのです。

3.高齢者から多くの学びを得られる

私たちの多くが、高齢者の方を見るときに、「高齢者」としてひとくくりで見てしまっていないでしょうか?当たり前の話ですが、彼らにも若いときはあり、今の私やあなたのように、社会の最前線で活躍していた時代があったのです。なかには企業経営をしていたり、プロのスポーツ選手だったり、芸術家だったり、現役時代に輝かしい実績を残した人もいるはずです。

人として高齢者と向き合うことの大切さ

介護の仕事では、そうした高齢者1人ひとりが誰であるかということに、必然的に迫ります。どんな方だったのか、そして今どんな方なのか、高齢者という前に1人の人として接することができるのです。もし、そうした人々の声を謙虚に聞くことができたならば、そこから学べることは非常に大きいはずです。何人もの人が自分の人生、70年80年で感じたことを教えてもらえるわけですから。

高齢者の世話をすると考えるとネガティブに思えてしまうかもしれませんが、考え方を変えればそこは最高の学び舎になるのではないでしょうか。

4.社会貢献

最後4点目は社会貢献をできているという視点です。よく言われているように、少子高齢化が進む日本では、現在すでに人口の約3分の1が65歳以上の高齢者という状況です。そして、その割合は今後ますます増えていきます。

これはもう避けられない現実です。そうなると、どうしたって今以上に高齢者の支援をする必要があります。それがなければ、国としての発展も危うくなるでしょう。その危機を救うのが介護職という仕事なのです。

大げさにも思えますが、個人的には本当に今後の介護職のあり方いかんで日本の未来は大きく変わるのではないかと思います。少子高齢化の最前線で働く介護職という仕事、これは1つのやりがいになるでしょう。

以上、介護職の4つのやりがいを紹介しました。

 

やりがいを考えることの必要性

なぜ、今回このように介護職のやりがいを考えたのか、その最大の理由は、やはり冒頭で述べた重労働・低賃金というところに戻ります。そういった意識なしに働くには、介護職という仕事はやはり大変なのです。実際のところ、介護職員は常に入れ替わりが激しいと言われます。

厚生労働省が発表する雇用動向調査によれば、平成24年の全産業の離職率が14.8%ながら、介護職員は全体で17%という数字になっています。とりわけ非正規職員の場合には約23%と高くなっています。せっかく介護職員初任者研修の資格を取得して介護職として働きだしても、3年も経たないうちに辞めてしまう人が非常に多いのが現実なのです。

介護職は自らの気持ちしだいでやりがいを生み出せる仕事

もちろん、やりがいを持ったからといっても、それだけで長期間働けるわけでもないですし、どのような職場かというところにも影響される部分は多いでしょう。ただ、間違いなくときに支えとなってくれるはずです。これから介護の現場で働く人は、入職前に一度やりがいについて考えてみてはいかがでしょうか。

介護の世界は、2000年に現在の介護保険制度が始まったことを考えると、まだまだ歴史の浅い業界ともいえます。さまざまなことが発展途上です。異業種からの転職者も多いわけですが、そうした異業種の知識や経験によって、思わぬアイデアが生まれることも少なくないといえます。ですから、自分の気持ちしだいでは、介護職はやりがいを見つけやすい職業と言えるのかも知れません。

どこで働くかによって、仕事の満足度は変わる

ちなみに、上記のようにどこの仕事場かというのも、自身のモチベーションを保つ上では非常に重要です。最近では3Kと呼ばれる介護職の労働環境に危機感を持って、労働環境の改善に取り組む企業も少なくありません。自分はどんなところで働きたいのか、どんな思いでどんな風に働きたいのか、じっくりと探すこともとても大切です。

施設の雰囲気というのは本当にさまざまで食事や入浴、レクリエーションといった決まりきった流れを精一杯クリエイティブにつくりあげようとする施設もあれば、その逆もあります。面接の際には、今目の前で話している職員さんがどんな人か、楽しく働けているかというのも重要な基準となるでしょう。

 

 

以上、介護職の魅力とやりがいについてでした。

お読みいただき、ありがとうございました。

介護職のお給料と年収

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これまでは介護職として働くための基本的な情報を紹介してきました。

今回は「お給料」にフォーカスをします。身も蓋もない話ですが、介護職というと、3Kや重労働にもかかわらず低賃金であることを揶揄されることが少なくありません。

ただ、そのような状況に対して、業界から何度となく改善を求める声があがっているのも事実です。現状では低賃金はある程度は改善されたのでしょうか?本記事では主にその点について考えていきたいと思います。

 

業界各職種のお給料

さっそく具体的なお金の話を見ていきましょう。介護職の平均給与額は全国平均でみると下記のようになります(2014年度)。

  • 訪問介護員(ホームヘルパー):約22万円
  • 施設介護員:約22万円
  • ケアマネジャ:約26万2900円

主な3職種を見ると、上記の金額になります。常勤職員全体の平均を見てみると、おおよそ月額22万円というところです。全産業の平均値が約33万円ですから、それよりも10万円以上低いということになります。多くの人が年収にすると300万円を下回る場合も少なくないのが現状です。

なぜ他の仕事よりも低賃金なのか?

なぜ、介護職の給料は安いのか、その理由はさまざまですが、その1つに介護職の給与は介護報酬から出ているというところにあるでしょう。介護報酬とはその名のとおり、事業者が介護サービスを提供した際にもらえる報酬のことです。その出所は介護サービスを受ける被保険者から1~2割。残りは私たち国民が納めた介護保険料から保険者(市町村)が施設へと支払います。

で、事業者としては、お給料を上げるためには売り上げを増やさなければいけないわけです。一般的な企業であれば、製品やサービスの値上げをしますよーとできるわけですが、この介護報酬は事業者の意志で値段を上げることはできないのです。介護報酬がいくらかというのは要介護度とサービス内容により、これらを決めるのは国なのです。これを公定価格といいます。

介護職への偏見も薄給の要因かも

そうなると、そうそう売り上げを増やすこともできません。また、そもそもの介護報酬、つまり単価が低すぎるという議論もあります。もし、いつも150円で買っているペットボトルが、50円で売られているとしたら、それでは利益なんて出ないですよね?水を運んだりする人がいて、ペットボトルを作る人がいて、そこにかかる費用を考えれば完全に赤字になってしまうでしょう。介護の仕事も大枠としてはそれに近しい状況にあると言えるのです。

その点については、同じように公定価格、そして同じような仕組みである医療(介護)報酬の仕事として医師や看護師さんなどの医療分野がありますが、比較をしてみると介護報酬の単価の低さがわかります。事実、介護報酬は医療報酬よりも低い価格が設定されていました。同じような仕組みで働いていながら、医師や看護師は高給、介護職は薄給となっているのにはそのような理由があったのです。

その背景には、医師や看護師は高度な専門スキルを必要とする仕事、一方で介護職はスキルがなくても誰でもできる仕事という考え方があるようです。だから、基本的な介護報酬が医療報酬より低く設定されているというわけです。なんとなく、そういったイメージを持っていた方も多いのではないでしょうか?

介護職に高度なスキルは本当に不要?

確かに、医師や看護師に比べると、介護職の門戸は広く開放されています。介護職員初任者研修という資格はありますが、
それは看護師資格や医師免許と比較をすると、取得は簡単なものになっていますし、
介護職には年齢も前職も本当に幅広い人材が集まっています。

しかしながら、ここ数年介護職の方や介護施設でのさまざまな事件を見るに、介護の仕事にも高いスキル、そして高い精神性が必要となることが知られてきているのではないかと思います。介護職は決して楽ない仕事でもスキルが不要な仕事でもありません。介護職の人はもちろん、それ以外の世間がそういった見方をする必要があるのではないかと思っています。

パートさんが多いのも低賃金の要因

もう1つ、介護業界の給与が低い理由としてはパートさんが多いこともあるでしょう。
施設職員の場合にはおおよそ10~20%程度、在宅サービスの場合には約40~50%が非正規職員のパートさんだといわれています。やはり非常勤職員となるとどうしてもお給料は上がりづらいものです。

介護職はどの施設で働くにしても、介護職員初任者研修の資格があれば、基本的に正規職員として採用されることは可能です。ただ、日勤・夜勤、遅番・早番といった形で柔軟な働き方ができ、資格取得が決して難しくはない仕事ですから、どうしてもパート職員として採用されるというケースも多いのです。

 

どうすれば昇給できるのか?

とはいえ、もちろんお給料をアップさせる方法がないわけではありません。一番簡単なのは、資格を取得することでしょう。3年の実務経験、そして試験・実技で合格すれば、上級資格である介護福祉士の資格を取得することができます。

また、管理職ややリーダーなど、役職を任されるようになると役職手当も支給されるようになります。手間も苦労も増えますが、施設でしっかり働き、周りから認められることが昇給の1つのチャンスになるはずです。

業界全体から給料増を求める声

加えて、冒頭でも書きましたように最近では給料が安い介護職の現状に対して、業界団体も積極的に声を上げています。すでに介護職員処遇改善加算という取り組みが始められていますが、今後も介護職の処遇改善や給与水準の引き上げが行われる可能性は大いにあるでしょう。

さらに、最近は施設によっては、なるべく給与を高くして優秀な人材を取り入れたいと考える会社も多くあります。さまざまな会社の理念や給与を見て、高待遇な施設を探して転職をするというのも非常に有効な方法だといえるでしょう。

介護職員処遇改善加算とは

ちなみにですが、上に記載のあった介護職員処遇改善加算とは、介護職員の低賃金を改善するために2012年に導入された制度です。介護職員の給料アップを自治体に支援してもらえる制度になります。ただ、すべての事業所で行われるわけでも、すべての職員が対象になるわけではありません。実際の支給には要件もあり、行うかどうかというのは経営層のさじ加減に左右されているというのが実態です。

 

 

以上、介護職のお給料と年収について考えました。

お読みいただきありがとうございました。

介護職の具体的な仕事内容

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前々回は介護職になるためにはどのような資格が必要かについて、そして前回は介護職として働く場所、職場の種類について紹介しました。

 

高齢者の生活を支援することが介護職の仕事

今回は介護職の仕事内容を紹介します。介護職の仕事内容をひとことで言えば、介護施設(自宅)にいる利用者の生活を援助することだと言えるでしょう。特別養護老人ホームにいる人でも、老人保健施設にいる人でも、自宅で介護を受ける人でもその1点は共通であり、本質です。

最近変わりつつあることとしては、過介護をしないということです。かつては高齢者=弱者という見られ方で、生活全般を援助する介護が主流でしたが、今は高齢者自身が自分でできることは自分で行ってもらうという考え方が中心になっています。

介護が「助ける」ことから「見守る」ことに重点を置くようになり、高齢者が弱者であるという見られ方も変わったのではないかと思います。ただ、どこまで助けるべきかについては、高齢者自身にとっても事業者にとっても意見が分かれるところもあるでしょう。ですから、そこの見極めは慎重にやるべきところなのだとは思います。

以下では、もうちょっと具体的に仕事内容を紹介します。

 

三大介護の内容について

上記では、介護職の仕事は「高齢者の生活を援助すること」とざっくりした言い方をしましたが、もうちょっと細かく見てみると大きく3つに仕事は大別されます。それは「食事介助」「排泄解除」「入浴介助」の3つです。これを三大介護と呼びます。もちろん、細かく見ればここに属さないような仕事もたくさんあるわけですが、この3つが介護の仕事では中心になります。

それぞれについて紹介していきます。

1.食事介助

自分ひとりで食事をすことのできない人を介助します。なんとなくイメージがつくと思いますが、介護者が口まで食事を持っていってあげたり、飲み込みやすい食事を用意したりといったことがあてはまります。具体的な支援内容は、その人の程度によります。たんに食事介助といっても、誤嚥しないように見守りをする程度から、食事を用意して姿勢を正して口に持っていくまでを行う全介助まであります。

誰だって美味しいものを食べたり、いろいろなものを食べたり、みんなで食事をすることは好きだと思います。それはいくら歳をとったって一緒です。でも、様々な事情でそれができなくなってしまうのが、施設等にいる高齢の方です。人として当たり前の喜びを受け取れることを助けてあげるのが介護職なのです。

2.入浴介助

次に大きな仕事の1つが、入浴を支援することです。これも食事と同じで、多くの人にとって楽しみなことだと思います。アメリカなんかだと入浴はほとんどシャワーなんてこともあるようですが、日本に生まれた人であれば、きっとその多くが湯船でリラックスした経験があるはずです。銭湯に行って、すごい良い気分を味わったという経験だってあるでしょう。

そんなごく当たり前のことも、高齢者にとっては難しくなってしまうことがあるのです。たとえば、入浴に際してはバイタルチェックといって、体温・血圧・脈拍・呼吸数等を必ずチェックします。そうしないと人によっては危険だからです。入浴後に体調を崩すといったこともありまえます。

また、1人で入浴するには、高齢者の方は筋力やバランス感覚が衰えすぎてしまっていることが少なくありません。そうなると、転倒など大事故につながる可能性があります。なんと毎年7000前後の転倒事故が起きています。そして、その少なくない数が入浴に際してのものです。だから、介護職員による入浴支援が大切なのです。

3.排泄介助

3点目は排泄についてです。自分でできる人は見守り程度ですが、難しい場合には排泄用具を利用したり、排泄中にも支援をしたりといったことが必要になります。また、トイレに行くのも困難な場合にはオムツ交換をする場合もあります。

当たり前のようにできていた排泄を自分でできなくなるというのは大変なことです。ですから、いかにプライバシー、そしてプライドへ配慮できるかというのが排泄介助では重要です。働く側としても決して嬉しい仕事ではないかもしれません。でも、そうせざるを得ない高齢者の方のほうが辛い、そう思うことが大切なのではないかと思います。

以上、食事・入浴・排泄の3つの支援が、介護職の主な仕事になります。

 

ほかにも、基本的な仕事として歩行介助や着替えの手助けをしたり、レクリエーションのサポートをしたり、話し相手になったりといった仕事もあり、実際には本当に幅広い内容になります。このように大まかには定義できますが、結局のところ人と人のコミュニケーションが仕事です。

マニュアルには載せられないような非定型な仕事が他にもたくさんあるでしょう。それは大変でもありますが、決して縛られずに自由に考えられるという観点では、介護職の仕事の大きな魅力なのかもしれません。

 

 

お読みいただきありがとうございました。

どこで働くか?介護職といっても実はいろいろ違う

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前回の記事では介護職として働くために必要な資格である、「介護職員初任者研修」について紹介しました。かつてはホームヘルパー2級と呼ばれていた資格でしたが、他の資格と合わさって「介護職員初任者研修」になったということでした。

 

各施設の概要について理解しよう

ということで、まず考えるべきは資格の取得だったわけですが、次に考えたいのは資格を取った後にどこで働くかです。これまでは施設実習があったので、自分でいろいろと実感する機会があったわけですが、「介護職員初任者研修」になってからは、そういったことを考える時間が減りました。

しかしながら、ひとことで介護職といっても実は施設によって業務内容も働き方も異なります。なんとなくのイメージで施設を選んでしまうと、のちのち痛い目にあう可能性もあります。そこで、本記事では介護施設にはどのような場所があるのか、それぞれどのような特徴があるのかを紹介していきます。

介護職の職場を分類してみる

では、介護施設を大きく5つの分類に分けてみます。これらは厳密な分類ではありませんが、どのような施設があるかは大まかにわかるかと思います。

  • 訪問系・通所系(デイサービス、デイケアなど)
  • 短期入所系(ショートステイ専門施設、特養併設施設など)
  • 施設系(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設など)
  • 居住系(グループホームなど)
  • その他(サービス付高齢者向け住宅、有料老人ホームなど)

一緒に働く人たち

ちなみに、施設によって、一緒に働く人たちも変わります。介護職には他に介護福祉士という資格もありますし、医療行為を行う看護師やお医者さん、介護プランをつくるケアマネジャー、福祉サービスの相談を請け負うソーシャルワーカーさんなどもいます。さらに、リハビリ等を施設で行うのであれば、身体機能回復をサポートする理学療法士、日常生活の機能回復を支援する作業療法士といった人たちもいます。

 

では、これらの施設でどのように働き方が変わるのでしょうか?2つのポイントで紹介してみましょう。

1.夜勤があるかないか?

まず、最初、そして大きなポイントだと思いますが、働く場所によって夜勤があるかないかが変わります。「夜勤」の定義は施設にもよりますが、一般的に17時に出勤し、夜中に仮眠を挟んで朝9時に退勤という流れです。退勤した当日と翌日はお休みをとります。上述の訪問系や通所系では、基本的に夜勤がありません。体力的に不安がある場合には、こうした職場を選んだほうがいいでしょう。

お給料的には夜勤があるほうがお得!

一方で、シフト制で夜勤があるのが施設系や、居住系です。実は施設系と居住系でもまたいろいろと異なりますが、夜勤があるという点では共通しています。夜勤できついのはやはり体力面で、人数が少ない職場だと、誰かが急病等で休むと、連続で夜勤なんてこともあります。

ただ、救いとしては夜勤手当があることでしょう。お給料面に関しては夜勤の有無でだいぶ変わります。ただでさえ、他職種と比べると給与が低いといわれる介護職ですから、夜勤があるというのは人によっては大きなメリットかもしれません。

 

2.未経験でも働きやすいかどうか?

次のポイントとしては、未経験でも働ける場所はどこかという観点です。未経験の方にオススメなのは施設系の特別養護老人ホームです。理由はまず入職・入社しやすいという点です。特養にはたいていの場合、認知症専門のフロアがあり、ケアするのに人手を必要とします。ですから、募集も多く、未経験であってもまずは働いてもらうという場合が多いようです。

また、もう1つの理由は経験を積めるという点です。認知症の方のケアは大変ですが、介護職で必要となる基礎的な知識や経験を短期間で積める場所でもあります。特養で働けるようになれば、他のどの施設でも通用するとも言われているそうです。そのぶん大変ではありますが、早期でレベルアップをしたい方には非常にオススメです。

最初はゆっくり勉強したい方には

とはいえ、いきなりそんなキツイ場所は嫌だという人もいるでしょう。そうした方にオススメなのは、グループホームなどの居住系です。理由は入所者が少なく、配置される職員比率も高いため、周りから助けてもらえる可能性も高く、作業量が膨大にはならないからです。施設職員との気が合えば、非常にいい仕事場だと言えるでしょう。

また、そういった観点で言えば、訪問系も1人あたりで見る人数としては少なくはなります。ただ、逆に職員も1人でうかがうことになるわけですから、周りからのヘルプを仰げないという大変さがあります。一対一でのコミュニケーションというのはなかなかマニュアル通りにはいきません。責任が1人にかかってくるという点でもプレッシャーが大きく、未経験者にとっては少々大変ではないかなと思います。

ただ、このあたりはもちろん施設によっても異なりますので、職員の人と話してみての感じや、通いやすさなどなど、通常の就職という観点で自分なりに大切なポイントを優先してもいいかなとは思います。

 

 

以上、介護施設によっての働き方の違いについてでした。

お読みいただきありがとうございました。

 

介護職ってどうやったらなれるの?資格の概要と将来の展望

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こんにちは!Yuです。

本記事では介護職として働こうと思った時の大まかな流れや、考えておきたいことをご紹介します。大まかな流れですが、参考になれば嬉しいです。

 

新しい資格「介護職員初任者研修」の登場

これまで介護職として働くには、まずホームヘルパー2級をまず取得するというのが通例でした。で、多くの人が3年間頑張って働いて、上級資格である介護福祉士を受験するという流れがありました。

多くの人はこういった流れで介護職として働いていたわけですが、実はホームヘルパー1級や介護職員基礎研修という資格も別にあったんです。上の流れとは関係ないこれらの資格、存在意義ってあるのかな?といった議論があり、結果として上記のホームヘルパー1・2級、介護職員基礎研修がまとまり、「介護職員初任者研修」という新しい資格が誕生しました。

ですから、介護職としてこれから働きたいと思う人は、介護職員初任者研修の資格を取得する必要があります。

資格を取得するためには何をすればいいの?

介護職員初任者研修の資格を取得するためには、下記3つをクリアしなければなりません。

  • 40時間の学科学習
  • 90時間の実技研修
  • 筆記試験

実は以前の入門的な資格であったホームヘルパー2級でも研修時間は同じ130時間でしたが、講義や実習の課程を終了すると自動的に資格取得できたんです。それだけ聞くと、「介護職で働くハードルが高くなった、困った!」と思われるかもしれません。でも、その代りというわけではないでしょうが、「施設実習」がなくなりました。

施設実習は名称通り、実際の各種施設(デイサービスや訪問介護、老健などなど)に行き、介護職の仕事を実体験してみる課程です。これの良しあしは置いといて、施設実習がなくなったということで、逆に資格を取得しやすくなったとも言えるかもしれません。筆記試験についても、決して難しいものではなく、学習内容を振り返ることが主目的のようです。

 

どうやって勉強するのか?

以上が、大まかですが、介護職員初任者研修の概要です。次にどうやって資格の勉強をするのかですが、

  • 通信教育やスクール等で学科を学ぶ
  • スクールや専門学校で実習を受ける

40時間の学科学習については、通信教育で自分のペースで学ぶこともできます。残りの90時間の実習については専門学校に行ったり、専門のスクーリングに通う必要があります。

これらの全過程を修了するは約3、4か月程度。費用としては約10万円程度です。スクールによって違うので、費用だけに限らずいろいろな面を見て比較するとよいでしょう。

学習内容 

実際の学習内容は以下の項目になります。

  1. 職務の理解
  2. 介護における尊厳の保持・自立支援
  3. 介護の基本
  4. 介護・福祉サービスの理解と医療の連携
  5. 介護におけるコミュニケーション技術
  6. 老化の理解
  7. 認知症の理解
  8. 障害の理解
  9. こころとからだのしくみと生活支援技術
  10. 振り返り

資格自体は取得しやすいが…

このように考えると数か月+10万円で資格を取得できるというわけですから、介護職員初任者研修はわりと取得しやすい資格だと言えそうです。志望する人も性別・年齢ともに幅広く20~30代に限らず、40代以上の人も珍しくないようです。昔ほどではないようですが、場所によっては未経験でもウェルカムという職場もすくなくありません。介護職は、どんな人でも目指しやすい間口の広い職業だとも言えそうです。

ただ、資格を取るのが簡単だから、仕事も簡単かというとそういうわけではありません。施設によりけりではありますが、離職率が高いということも言われますし、お給料もとても豊富というわけでもありません。そのあたりは、ブログでまたおいおい書けたらと思っています。

 

介護職の将来展望

そうはいっても、介護職が今後の日本において、重要になることは間違いありません。2015年時点でおおよそ3,000万人くらいの65歳以上の高齢者は、2040年にはなんと約4,000万人になると言われています。その頃には人口も減っていておおよそ1億人くらいと言われていますから、10人に4人が65歳以上という時代です。

圧倒的に増える需要と、足りない介護職

2015年現在でさえ不足していると言われる介護職が、その頃には今以上に引く手あまたになっていることは想像に難くありません。ですから、業界として見るのならば、需要が今後ますます増えるという点で明るいと言えるでしょう。

働き手としても、今回紹介した「介護職員初任者研修」のような介護関連の資格を持っていれば、働き口に困ることはないでしょう。そういった観点から見ると、介護関連の資格を持つということは決して悪いことではありません。

日本経済への懸念

ただ、高齢化が進み、そして少子化が進むということは、日本社会全体で見れば決していいことではありません。都市のスラム化、介護以外も含めた労働力の不足、国力の低下といったことが予想されています。

たとえ、介護業界自体が盛り上がっていても、日本全体の経済が不調であれば、そこから得られるメリットは少ないという可能性もあります。また、先に述べた介護職の人材不足が将来的にも改善されないのであれば、それは介護職自体にも大きな悪影響を及ぼすかもしれません。

 


ですから、介護職の資格を取るということ自体は意味があることですが、今後この業界がどのような方向に向かっていくかというのは、これから働く人は常にチェックしておくべきだと言えるでしょう。

以上、お読みいただきありがとうございました。